達磨はなぜ、目を剥(む)いているの?

達磨はなぜ、目を剥(む)いているの?

この点についても、さまざまなことが考えられます。第一が、達磨大師はインド人ですが、そもそもインド・アーリア系の目は大きいということです。

第二番に、グッと見開いた目に、達磨大師の禅の境地の深遠さを表現しているということです。

さらに、最初に触れましたが、疱瘡との関連です。子供が疱瘡にかかった場合、特に気をつけなくてはならなかったのは目でした。顔のあぱたは仕方がないにしても、目がつぶれてしまっては大変です。

したがって、グルマの目は疱瘡を寄せつけず、邪悪を射とめなくてはなりません。このことも、目が大きく剥(む)いている理由の1つとしてあげることができると思います。

総じて、ダルマの目玉には「悪を退散させ、消滅させる威力」「さまざまな願いをかなえ、目をひらく力」があると考えられるようになります。


参考 大法輪 「だるまさん」 なぜなぜ問答(村越英裕)

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