「正定聚(しょうじょうじゅ)」とは、
正しく仏の覚りに至ることに定まった人々(聚)との意であり、その人は臨終まで正定聚であり、臨終と同時に阿弥陀仏の浄土に往生し、五十二段目の仏の覚りを開くことが定まってしまっている。
現世ではあくまで正定聚であり、仏覚は死後である。
「不退転」とは、
後戻りしないことである。さとりの位は下から四十段までが退転位、四十一段以上が不退転位である。四十段までのさとりは一瞬の油断によっても崩れてしまうことがあるが、四十一以上は後戻りしないのだ。
正定聚の位は不退転で絶対に崩れないから「絶対の幸福」なのである。
このように阿弥陀仏の本願により絶対の幸福になることを「信心決定(けつじょう)」または「信心獲得(ぎゃくとく)」等と言う。
★ 信士・信女などの「位号」や、不退転・正定聚などの「置き字」は、使わないのが浄土真宗の本来のあり方です。